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2023/10/24

先生

1)帰り足に明観寺に近づいて、ふと越前先生のことがよぎって、車をとめ、墓前に手ぶらのまま参拝した。昔に加えてますます立派になるお寺に比べると、本堂の左手のすぐ前にある質素な越前家の墓は、参拝者が少ないのか、彼岸の花が枯れていた。

2)墓石の裏に回って、消え掛かっている法名の一覧をみると、確かに釈慈恵の名前が見えた。自分のブログを読み返してみれば、先生の葬儀は2006年10月13日に行われている。享年70歳。今の私たちと、ちょうど同じ年齢だった。

3)先生は結婚して武田姓になったが、実家の越前家の墓に入ることを希望した。あるいは分骨したのだろうか。あるいは私たち教え子たちと共にいたいと願ったのだろうか。

4)お寺の老婦人によれば、先生には二人の娘さんがいて、次女の方が、毎年夏に東京からお参りに来るという。おそらく学校の先生をしているので、夏休みを利用しているのだろう。娘さんは、自分には実家がないのでお寺さんが実家のようなものです、と、毎年庫裡に上がって、長時間過ごしていくという。

5)ご主人は確か90歳をとうに過ぎた思われる。娘さんが一緒に住もうというが、今でも元気で公団アパートで一人暮らしを続けているという。でも家族としては、そろそろ施設のことも考えているという。長女の方は、顔を見せないらしいが、葬儀の時、あなた達の先生をやめて、私のお母さんになるために東京に来てくれたんですよねぇ、と涙ぐまれていたことを思い出す。

6)ニュートンが小学校3年の時に先生から、あなたは大きくなったらシナリオライターになったらいいわね、と語りかけられて、その言葉を一生大事にしていたことを思い出す。そういえばニュートンも亡くなって11年になる。演雅一道居士。2012年10年11日没。ひょっとすると、越前先生と同じ命日か?

7)私は道元ゆかりの禅宗に割と縁が深く、最近も曹洞宗のお寺で坐禅を組ませていただているが、最近は、親鸞に思いを馳せることもたびたびあり、この浄土真宗の明観寺の親鸞の旅姿の像を礼拝してきたことだった。 南無阿弥陀仏 合掌

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05)老齢の密かな愉しみ<1>」カテゴリの記事

コメント

1)先生の命日は、2006年10月8日だった。
2)次女の方は、結婚されて現在は大村さん、とおっしゃるらしい。
3)明観寺には、石川裕人企画展のチラシとパンフレット2部をお渡ししてきた。

投稿: Bhavesh | 2023/10/24 22:59

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