https://www.amazon.co.jp/現代坐禅講義-只管打坐への道-角川ソフィア文庫-藤田-一照/dp/4044004315
1)最近は書店に行っても、図書館に行っても、読みたい本や、買いたい本が ない。それでも先日ようやく購入して来たこの一冊ではあるが、散歩コースとしての書店に対する利用料を支払うようなもので、読みたい、と思って買った本ではない。
2)仮に、学生、弟子、帰依者、のステージがあるとすれば、学生向けの本であり、大いに研究、議論、体験すべき内容が詰まっている。どちらかといえば、良本であり、わかりやすく、得難い一冊ではある。されど、一般論はともかく我が身の読書として取り上げようとした場合、あまりに小うるさく、回りくどい。
3)筆者は、私と同年代であるが、学年は一つ下であるかもしれない。同年代としては、似たような時代体験をしているのだろうし、またその中においても、生き方としては真面目であり、優秀であり、実績を上げた、信頼すべき人格者である。
4)しかし、人生においては、真面目で優秀で実績がある、というだけでは、良き教師ではあったとしても、必ずしも、岐立する宗教的存在ということはできない。
5)この本は一度、311震災後に単行本として出版され、それから10余年経過した後に文庫化されたものである。執筆者も、読者も、あれから幾多の水が流れてしまったのかを、感じざるを得ない。
6)視力も落ち、意欲も減衰し、自らの心身にいささか不安を持ち始めた昨今だが、やはり、当ブログとしては、5000冊のレポートでほぼ一巡してしまった世界であり、その過程において、この本が全く引っかからなかったとすれば、両者の距離感が測れるというものである。
7)いつの日か、学び直しの機会もあろう。自らの未熟さ傲慢さにようやく気づくこともあろう。そのような時は、この一冊を傍らにおけば、良き反省材料となるかもしれぬ。少なくともこの本にいくばくかの購入費を払ったことを、悔いてはいない。
最近のコメント