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2021/09/04

「スピリット・オブ・ロードスター」<81>色と形

<80>からつづく

「スピリット・オブ・ロードスター 2021」目次

1)最近は、実験的に同系色の服だけを着ている。色々わけありなのだが、それは置いておいて、なかなかに同系色だけの服を見つけるのも難しい。本当は上下つなぎが欲しいんのだが、なかなかみちからない。

2)そこで、あちこちから買い集めた上下をその日の気分に合わせて選ぶのだが、ぴったり行ったり、ちぐはぐになったり。今は夏だし、開放的で、わりとラフな服装も許される。

3) ましてパンデミックのこの時代、自宅滞在時間も長く、好き勝手なスタイルもなかなかいいものである。

4)このたび、赤いロードスターにやられてしまったのも、けっきょくは、色と形だろう。色だけでもちょっと、形だけでもちょっと。色と形が相まってこそ、私のハートは盗まれてしまったのだろう。

5)しかし、車ってやつは、乗ってしまえば、色も形も見えなくなる。乗るまでが勝負だ。あとは他人の目にどう映るかだ。

6)服もわりとこの点では似ている。店で品物を選び、朝、目覚めて服選びをするとき、いくらかは意識するが、着てしまえば、あとは着心地はどうか、暖かいか、寒いか、きつくないか、ゆるくないか、そのことが一番大事になる。

7)車は乗ってみないとわからないし、服も着て見ないと、わからない。

8)鏡に映った自分の姿を見れば、他人の目にどのように映っているかは少しはわかるし、同型のクルマを見かければ、自分の車が、どんな風に走っているのかを、いるのかをイメージはできる。

9)しかし、本当のところ、服は服なりに、車は車なりに、本来の目的を達してくれれば、それでいいのだ。

10)車は決して不可欠な必需品ではない。だが、服はほとんど必需品だ。車はなくても生きていけるが、服を着ないでは生活を送れない。

11)で、車をつかい、服を着るのは、誰なのか。

12)車でどこかにいく。車を玄関に置く。それは、服装に似て、外在物だ。服も、かなり密着してはいるが、やはり、外在物にすぎない。

13)では、本質的に、私には、色や形は、あるのか。

14)それはないことになっている。人間本来無一物。無なのである。 なのに関わらず、色や形をよそおうのか。

15)世間体や職業柄。あるいは機能性、身分、習慣、風俗、いくつかの決定要素がある。

16)全く自由に、無である自分から、ダイレクトに、色と形が飛び出してくるとするなら、今の私はラフで動きやすいこの色のこの服をきるだろうし、ツーシーターのこの車を選ぶのだろう。

17)そこにどんな経緯と、必然性が、あるのだろう。

<82>へつづく

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