「プレムバヴェシュの孫たちとの対話」<81>パンデミック
「プレムバヴェシュの孫たちとの対話」
<81>パンデミック 目次
今回のパンデミックは、人類史の中においても、特異な位置を占めるようになるかもしれない。少なくとも、歴史家、科学者たちは、そう断言している。これまでもなかった現象ではないのだが、人類が磨き上げてきた通信と交通がさらに拍車をかけた。
子供たちは、2月半ばから小学校も幼稚園も休みとなり、自宅待機となった。両親は働きにでているので、子供たちの面倒を見るのは、爺さんの仕事になることが多い。週末やら特別の日は、他の家族が担当するが、全体としては、とにかく目を目を離すわけにはいかない。
それはそれでいいのだ。爺さんは、孫たちと遊ぶことは嫌いじゃない。嫌いじゃないが、宿題の勉強やら、縄跳びの練習など、時にはコーチングもしなければならないところが、楽しくもあり、ちょっと苦労なところでもある。そして、やはり爺さんそのものの仕事もある。その折り合いが、なかなかつかない時もある。
このパンデミックはいつ終わるのか。日常はいつ戻るのか。それは今のところ、誰にも分からない。子供たちも、休みがいいのか、学校や幼稚園がいいのか、分からない段階になっている。だがしかし、行きたいと願っても、学校や幼稚園は開いていない。そうとなれば、やはり家にいて、爺さんと遊んでいるしかないのだ。
STAY HOME の掛け声があちこちから聞こえてくる。Social Distancing の声も聞こえてくる。爺さんは、子供たちと家にいて、一緒に遊びながらも、決して感染しやすくなるような密接関係を作らないように工夫している。家の中にいても、マスクをしているのはもちろん、なるだけ、他の家族と、密集しないようにしている。夕飯が終わったら、そそくさと個室に戻る。
時は、桜満開、春爛漫である。されど、今年の春は、浮き立った楽しさがない。静かに、静かに、パンデミックの行方を見つめている。
風もなく見る人もなく桜散る 把不住
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