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2020/04/07

「日本を襲ったスペイン・インフルエンザ」人類とウイルスの第一次世界戦争 速水 融<2>

<1>からつづく

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「日本を襲ったスペイン・インフルエンザ」人類とウイルスの第一次世界戦争<2>

速水 融 (著)</2006/02 出版社: 藤原書店 単行本: 474ページ 
★★★★☆

 COVID-19パンデミック猛威の嵐の今日、日々更新される驚愕的なニュースに振り回されて、このような一冊を時間を取ってゆっくり熟読できるような状態ではない。貴重な本であることは分かっていたが、いよいよ目を通そうと思い立ったのは、図書館の返却日の前日になってからだった。

 それゆえ、読書と言えるほどのことは何もなく、ただ前頁をめくってみた、という程度に過ぎず、単なるメモとしか残せないこととなった。それでもいくつかのことを記しておく価値はあると思える。

 まず、このような100年に一度と言われるようなパンデミックにおいては、なかなか資料として残されているものが少ないということ。すくなくとも、このスペイン風邪と称されたスペイン・インフルエンザには、それを明確に調査した資料はほとんどなく、この本が、ほぼ唯一とさえいえるものである。それもこの本は2005年になってから発行されたものだった。

 ごくごく最近知ったことだが、テレビなどでよく見る顔の磯田道史は、著者速水融(はやみ・あきら)を師と仰いでいるようである。

また、前流行の1918年は大正8年にあたり、そのあと流行は1919年、そしてその後はベビーブームが訪れたのであり、その中で、私の父(大正10年)、母(大正12年)などが生まれたのだ、ということが分かった。歴史は繰り返すというか、不思議な縁である。 

 当時もマスク不足で大騒ぎになったようだが、その後は、持ち腐れになったものもあったらしい。それにしても感染力は強く、あっと言う間に、何十万の人々をなぎ倒していった。

 この本においては当時の出版物、とくに新聞情報が多数収容されていて、それらがあらすじの骨子となっているが、当時でもすでにこれだけの情報網が発達していた、ということを改めて再認識するものである。おそらくこれだけの情報が収容されたのは、このパンデミックが初めてであろう。著者が、人類とウィルスの第一次世界戦争、となずけたのもうなづけるところである。

 幸いに、このインフルエンザは、季節とともにあっという間に過ぎさって、跡形もなくなったようだが、はてさて、今回のcovid-19 は、どのようなふるまいをして、最終的な解決へと向かうのか。

 スペイン・インフルエンザはいくつかの型に分類されて、現代社会でも猛威を振るう場合があるらしい。

 降ってわいたようなcovid-19パンデミックだが、本日現在、今後どのような展開になるのか、未知数の恐怖を振りまいている。

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