「遺書」 東京五輪への覚悟 森 喜朗
「遺書」 東京五輪への覚悟
森 喜朗 (著) 2017/04 出版社: 幻冬舎 単行本: 235ページ
★☆☆☆☆
一読して思ったことは、説教泥棒みたいなやつだなぁ、ということ。「説教強盗」(侵入した先で被害者に「戸締まりがいいかげんだ」「泥棒よけに犬を飼いなさい」などと説教をする強盗。)ウィキペディア
盗人にも三分の理、ともいう。どんなことであっても、つけようと思えばそれなりの理屈がつくものだという意味。ウィキペディア
仮にも元総理大臣を捕まえて、強盗だ、盗人だと表現するのは、おだやかではないが、まぁ、文学的表現としてお許しねがいたい。
本文でも、実在の政治家や関係者をつかまえて、いろいろこき下ろしているので、ご本人たちの意見も聞いてみたいし、事実と突き合わせて検討してみなくてはならない。そこまで体力と気力と、愛情があればの話だが。
もともは放談したものをインタビューしたバックライターが文字化したものだろうから、いささか美化された、眉唾な一冊ではあるが、この期に及んでの貴重な一冊と言えなくもない。
そもそもが3年前にこの本が出版されているので、あれから3年、本人としてはよくここまで頑張ってきた、ということになろう。ガンで命が尽きることなくここまできたのに、とんでもないパンデミックでオリンピックが延期になったことは痛恨の極みであろう。これを励みにあと一年頑張るか、それを待たずに命が絶たれるか。一読者としては、なんとも言い難い。
そもそもオリンピックそのものには、私も一国民としてひとことあるが、それはともかくとしても、復興五輪のキャッチフレーズはありがたくない。いみじくも、そのフクシマで、ギリシャから運んできた聖火が足止めされたとは、なんとも運命の皮肉を感じざるをえない。
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