「ロジャーズ クライエント中心療法」佐治 守夫他
佐治 守夫 飯長喜一郎 1983/01 有斐閣新書―古典入門 新書: 208ページ
No.4375★★★★☆
またまた天井階からの30年ぶり落下本の一冊。30数年前当時、心理カウンセリングを学ぼうとすると、ロジャースの来談者中心療法が主流であった。私は現在でもそれはそれで正しいと思う。ただし、この場合のクライエントとはかなり限定されていて、自らより人間的であろうとする青年層を想定しているように思う。
しかたなく来談している非行者や、あるいは幼児期を脱していない子供、さまざまな病態を示しているような要治療者に対しては、必ずしも来談者中心療法と言っても、効果が薄いように思われる。
最近のスクールカウンセラーなどと雑談すると、傾聴よりも観察の重要性を主張する。傾聴もまた観察のうちのひとつの手法ではあるだろうが、言葉によらず、ノンバーバルな態度や性癖を細かくカウンセラーは観察していく必要があるようだ。
ロジャースの手法も、ともすると、空念仏になりそうな時もあるし、仏作って魂入れずのような、中途半端な気分を残すことが多い。当然のごとくさらに乗り越えられていくべき地平である。
少なくとも、夢判断や精神分析を乗り越えて、来談者中心、そしてエンカウンターグループなどに進展していったロジャースは、いわゆる目に見えるカウンセリングの基礎となる原型を指し示したように思う。
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