「産業カウンセリング入門」―産業カウンセラーになりたい人のために
「産業カウンセリング入門」―産業カウンセラーになりたい人のために
杉渓 一言 (著), 松原 達哉 (著), 中沢 次郎 (著), 楡木 満生 (著) 1995/09 出版社: 日本文化科学社 単行本: 226ページ
No.4369★★★☆☆
この本もまた天井階からの落下本である。25年前の本ではあるが、私自身はその5年程前に資格を取得した。当時としては、労働省認定の心理関係の唯一の国家資格であった。もっとも21世紀になって、民間資格に移行せざるを得なかったために、日本からは心理職の公的資格はなくなった。すべては民間資格となったのである。
私はこの協会から派遣されて、民間会社や自衛隊駐屯地などの非常勤外部カウンセラーとして勤務した。雰囲気としては、男性参加者が圧倒的に多く、男組という感じさえしていた。ここは、圧倒的に女性の参加者が多かったいのちの電話とは、とても対比的であった。もっともその後、この産業カウンセラー協会も女性の参加者が増えたようだが。
産業カウンセリングの「産業」は私の意図するところではなかったが、当時の公的資格としては、ほぼ唯一の資格であったので、この名に依存するような形となった。もっとも、資格として存続させるには「産業」は整合性があったのだろうが、カウンセリングはカウンセリングなので、他の関心から参加している人たちも多かった。
公的資格を標榜している段階からそうであったが、やはり資格商売的な面がなきにしもあらずで、今でもこの団体は続いていて、何族かの天下り先にさえなっているような向きさえ感じられないわけではない。まぁ、それはこの業界・団体にかぎらないが。
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