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2019/12/19

玄関

 玄関は、それぞれに住まう人に合わせて作ればいいと思う。小さくてもいいし、大きくてもいいし、大きなドアも、縮こまって頭を下げて入らなければならないほどの小さなくぐり戸でもいいと思う。

 私の場合は、家の中心は主人の寝室か、床の間だと思うので、それに対応した形の玄関が必要になると思う。寝室と床の間が一緒の場合もあるし、別途別々の志向性を持っていてもいいと思う。

 玄関と床の間と言えば、おそらく鎌倉時代や室町時代からの仏教の影響を受けて作られ続けてきていると思うが、別段に床の間もいらなければ、畳の部屋もいらない、とあれば、それもまた現代のライフスタイルだな、と思う。

 私の場合は、畳の部屋が最低一つは欲しいと思う。それは日本的美意識の底流につながっていると感じるし、そこになにがしかの歴史的な付加価値を付け加えたいと願うからであろう。

 最近のマンション住宅などを訪問すると、確かに共同のメインのエントランスは立派に造られているが、それぞれの各室の玄関は、割と小ぶりで、とにかく靴さえ脱げればいいや、という程度のところが圧倒的に多い。各室で入り口付近をでかでかと作っているところはない。

 しかし、それでは狭苦しいので、メインのリビングまでの廊下を長くして、入り口からの距離を与えて、あえて重厚感を演出しているところが圧倒的に多い。

 さて、一戸建ての場合、道路から敷地に入り、そこからさらに玄関に靴を脱いで入室するわけだから、玄関と言われる部分に到達するまでの場所で、なにかの演出をすることも可能であろう。敷石をステップストーンにして小道風にするか、脇に豪華な車を置いてリッチ感を演出するか。

 庭木やガーデニングの類で、さまざまな工夫や遊びが可能であろう。街灯とか郵便ポストとかも、有力なデザインアイテムになる。そこは、住宅を建ててから、ゆっくり時間をかけて、楽しんでいける部分であり、また、それぞれの人柄もでてくるに違いない。

 要は、一軒家を設計する場合、玄関のドア一枚の内側だけではなく、外側のことも十分に考慮しながら、玄関そのものを考えて行けば、きっとよいバランスが得られて、なるほどとうなづけるような建築物ができるであろう。

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