「民主党政権 失敗の検証」 - 日本政治は何を活かすか 日本再建イニシアティブ
「民主党政権 失敗の検証」 - 日本政治は何を活かすか
日本再建イニシアティブ (著) 2013/09 中央公論新社 新書: 304ページ
No.4336★★★★☆
3年3か月の民主党政権は、決して思い出したくない悪夢の時代であると、断定してもいい。ちっとも楽しくない。されど、太郎とれいわのこれからを考えた場合、過去の失敗の轍を踏まないようにしなければならない。
太郎は便宜上、小沢と党をともにしたけれど、決して小沢チルドレンではない。過去の民主党時代の歴史を見ると、個人的には、小沢一郎の存在がよかれあしかれ、チェックポイントとなる。
そういえば、最近マニュフェストという単語を聞かなくなったが、民主党の失敗とともにマニュフェストという単語も死語化したのか。今回れいわは、緊急政策、という単語を使っている。
誰か身近な人に太郎とれいわの話を勧めると、すぐに民主党の時代の失敗噺に戻される。確かに私は民主党を応援していたし、その失敗には幻滅ものだった。されど、れいわと民主党を同一化されても困る。多くの点で、まったく違う存在なのである。
民主党時代においても、国民との約束はよいとして、それを実行する財源がどうしても確保できなかった。小沢などは、埋蔵金という単語を使って、カネなどいくらでもある、と豪語しても、結局、三党合意で消費増税路線を取らなくてはならなかった。
なんであれ、れいわ革命が実行されるとすれば、MMTが実際に発動するかしないか、にかかっている。このMMTを当時の民主党が飲むことができれば、おそらく民主革命はそのまま続行できたのではないか。
逆に、MMTを発動できなければ、れいわの緊急政策も結局は絵に描いた餅となる。この国に住む人々にとっては、何の政策も実行されないこととなり、ますます政治への期待感は喪失したままになってしまうだろう。
太郎も、妥協できるところは妥協するとしても、必要以上に遠慮すれば、個性を失い、埋没してしまうだろう。太郎がものごとをはっきり言っているところが、有権者のハートを打ったのだ。魂を失うな、太郎。がんばれ、太郎。
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