「ハッキリ言わせていただきます! 」黙って見過ごすわけにはいかない日本の問題 前川喜平他
「ハッキリ言わせていただきます! 」黙って見過ごすわけにはいかない日本の問題
前川喜平(著), 谷口 真由美 (著) 2019/02 出版社: 集英社 単行本: 256ページ
No.4335★★★★★
はっきり言ってボヤキ漫才。ふたり揃いも揃って、こんなとこで何ぼやいてんねん、と突っ込みたくなる。こんなん飛ばし読み、とパラパラし始めるが、あちこちで引っかかってしまう。漫才だけに、なかなか面白い。
かたや元・文部科学事務次官、かたや全日本おばちゃん党代表代行(とか)。いくところに行けば、それなりの発言権が確保できる立場であるでしょう。そういう場で、はっきりとおっしゃってはいかがですか、とハッパをかけたくなる。
今、「民主主義に疲れた」という声を耳にすることがあります。私たちもある意味では同感です。この国で暮らしていて、疲れないほうがおかしい状況です。まともな人ほど疲れます。
だからこそ、疲れている人たちは、疲れていても諦めないことが大事です。そして、何に疲れたのか、また何に怒っているのかをきちんとした批判としてぶつけないと、伝えるべき相手には伝わりません。
きちんと批判すれば、たとえ伝えるえき相手がとぼけたとしても、周囲に目が覚めてくれる人が増えるのではないでしょうか。そうすれば、言葉は社会を動かす力に代わります。p12 谷口 真由美
前川氏は、太郎の応援演説をしていた。この本が企画、出版されたのは2019年2月。太郎がれいわを立ち上げる前のことである。太郎は、国会の中で、あなたを代弁して動いてくれるアイコンとして、私を使ってほしい、と絶叫している。彼こそ、「ハッキリ言わせていただきます!」の元祖だろう。
それぞれの立場がある。はっきりモノ申すことのできる人は少ない。だけど、その立場の人が多数いる。おそらく、この国に暮らす人の半分以上がそうだろう。だからこそ、太郎の存在意義は大きいものになる。今こそ、はっきりモノ言わなくてはならない。
谷口 (前略)今夜寝て明日の朝目覚めたら総理大臣になってるんやったらなってもいいです、それ以外は要らん、と答えてます。ね、目が覚めたら総理、いいと思いません(笑)? p188 谷口 真由美
いいな、このおばちゃん(って1975年生まれとか)。その通りや。一回立候補して山本太郎総理大臣が誕生しているんなら、これにこしたことはない。だけど、誰もそんなこと夢見る奴はいないし、できない。不可能である。その不可能性に、太郎は賭けたし、その夢に乗ろうとする多数が存在する。
前川 野党の人とはそんなに付き合う機会がないですが、面白い人がたくさんいると思いますけどね。私は、共産党の先生でも好きな人がたくさんいますよ。今の立憲民主党にもいるし、国民民主党にもいるし。p168 前川喜平
なかなかこのボヤキ漫才、面白い。飛ばし読みのつもりだったが、いつかまた再読してしまうかもしれない。
つづく・・・・・かも。
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