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2019/08/30

ナイトライブラリー「名取老女~水がもたらした信仰のかたち~」井上孝太郎氏

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ナイトライブラリー「名取老女~水がもたらした信仰のかたち~」
熊野那智神社 宮司 井上孝太郎氏 2019年8月30日 19:30~20:30 名取図書館カフェコーナー 

 行ってきました。夜のイベント。最近あまり夜は外出しないので、新鮮だった。それに、今夜はなんと図書館のカフェコーナーでの、小さなお話しの集まり。テーマは名取老女。当ブログでは何度もこのテーマで記事を書いているが、今回は講演者が宮司さんというのが、また、なかなかよかった。

 この方はたしか静岡かどこか県外のご出身と聞いていたし、数年前までは岩沼の金蛇水神社にお勤めだったと聞いているので、名取老女に関しては、地元出身の自分の方が、より親密に感じているだろう、という読みがあったのだが、いやいやどうしてどうして、人の話は聞いてみるものである。

 一時間というコンパクトな時間の中で、逆に的確に井上孝太郎ワールドが展開されていた、というべきだろう。名取老女は、女性だったのか、男性だったのか。巫女だったのか、老尉(ろうじょう)という高位の役人だったのか。実在したのか、実在しなかったのか。一人だったのか、集団だったのか。

 紀伊半島の熊野信仰がなぜに、この名取の地に根付いたのか。九州の文化と、東北の文化が親和するのはなぜか。そしてなお、この名取というこの東北の地名が、全国に広まったのはなぜか。謎は謎として残るが、その謎解きを、ひとりひとりの想像力が、紐解いていく。その足掛かりの多くを示唆してくれた。

 今夜の私個人の収穫は、角田市枝野の熊野神社が、実は名取老女と深い関わりがあったということを知ったこと。角田にはいくつも熊野神社があるが、割と無名な枝野の熊野様である。

Kumano

 昔、名取老女の熊野信仰に応えた心霊が、山伏の夢枕に立って、名取の里の老女に知らせたが、老女が年老いて紀州参りができなかったため、保安4年(西暦1123年)に、現在の名取市高館に熊野権現の分霊を勧誘した。その時、老女が笠松に一夜の宿をとり、現在の地にその分霊を祀ったと伝えられている。拝殿周囲には、樹齢400年にもなろうかという杉の大木が数本ある。なお、神社境内は、笠松遺跡の一部に当り、歴史的文化遺産としての価値も高い。宮城県神社庁HPより

 なんと、近くに親戚があるのでいつも通りかかる道筋ではあったが、ここに神社があり、ましてや名取老女ゆかりのお社があるとは、まったく気づいていなかった。熊野ネットワークのつながりを再認識するとともに、ピンポイントとしての名取老女ではなくて、大局的な熊野像に目を開かれた思いだった。

 会場には定員の40名の参加者が集い、ざっと拝見したところ、圧倒的に女性の方が多かったのではないだろうか。早々と山田市長も姿を見せていた。歴史ファンを中心として、会場からは質問も多く出て、実に意味深いイベントだった。

 今夜のイベントのスタッフも、おっしゃってたが、一時間は短かすぎたかも。続編を企画してくれそうな雰囲気だったので、もしそれが実現するなら、ぜひまた参加したいと思った。

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