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2019/06/11

「天河伝説殺人事件」内田康夫

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「天河伝説殺人事件」内田康夫ベストセレクション
内田康夫 2011/3 角川書店(角川グループパブリッシング) 単行本: 534ページ
No.4299 ★★★★★


 映画を見て腑に落ちなかったところが二点。ひとつは、シテなりツレが演技不能になった時、その芝居は中止されてしまうのかどうか、というところ。そこは、後見が直面で舞台に舞い進んだ(p76)ことで解決した。

 二つ目は、果たして能面の裏に唇なり舌なりが触れるかどうか、という点。その点についても、汗が流れて出て云々(p300)で、長々と説明している下りで、とりあえず、小説としてのトリックについては納得。後半のトリックについての解読はやや冗漫な感じもし、小説は小説だなぁ、という感想が強くなってしまった。

 はてさて、この小説を著者が発表したのは1988年。私が天河を訪れたのは85年86年だったから、あの当時、著者もまた当地を訪ねてこの小説をものしたかと考えると、なにかリアリティに加速するものを感じる。

 天河は確かに不思議なところである。私の訪問の仕方も、まるで主人公の浅見光彦のような、まったく無知な出発であったが、当地に立ってみれば、弁財天の女性性も妖しく蠢くし、神秘の体験もひとつやふたつではない。自分の身をもって、よくわかった。

 この地でもって、天河の宮司さんを通じてOSHOが弥勒宣言をしたのも、深い縁となることだろう。

 今回は能楽見返しの中で、この小説を読んでみた。これはこれでエンターテイメントとして、ありなのであろう。原作としての小説は、やや冗漫な感じがした。はやくストーリーを知りたい私としては、映画やテレビドラマ程度の種明かしで充分な気がした。

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