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2019/04/17

『求塚』 能楽 観阿弥・世阿弥 名作集 観世流

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『求塚』 能楽 観阿弥・世阿弥 名作集 観世流
出演: 観世清和, 角幸二郎, 坂口貴信 発売日 2013/09/27 販売元: NHKエンタープライズ 形式: DVD 時間: 111 分
No.4285★★★☆ 

 にこにこ動画では参考になるような動画あるようだが、ここに貼り付けることはできないようだ。ストーリーを知ってしまえば、興味ますます深々というところだが、肩ぐるしいイメージのある能楽だと、ちょっと気おくれしてしまうところが、確かにある。

 ストーリーの展開が興味深いので、111分という時間が割りと短く感じられる。お決まりの、僧と幽霊のお話しで、そこにまつわる地理や歴史を、簡単に一足飛びに超えて見せる。

 最近、ようやく、能っていいかも、と思い始めたところである。近くの演劇工房で、実は今日から「能のおけいこ」が始まるので、参加しようかどうか、ごく最近まで悩んでいたが、結局諦めた。

 震災前はやはりZENに収斂していっていた。震災後も結局はZENに収斂していった。震災から7年も過ぎて、再び三度、門戸を開いて新鮮な空気をいれれば、いちいちにごもっともな道がいくつも現れる。

 春の陽気のままに誘われ、あちこち散策すれど、結局身一つの老齢なれば、あれもこれもと多欲に走ることはできない。シンプルに、自らが、やれること、やるべきこと、そこに結局は収斂されていくのである。

 能のおけいこを結局諦めたのは、実はもっと身に迫った危機だった。つまり、私は自分が正座できないことに、改めて気づいたのである。半跏と言わずまずは胡坐で瞑想はできるのだから、あまり考えてはこなかったが、実は私は正座が出来なくってからもう10数年が経過しているのである。50過ぎたころから、足が痛くて、坐れないのだ。

 客の立場なり、葬儀なり、正座であるべき場には何度も遭遇してきたが、現在はそれを強要される事態はまずない。椅子席か胡坐でなんとかやり過ごすことができるのである。坐禅だって、椅子禅があるではないか。なにも堅いことは言うまい。

 されど、能に到ってはどうなのか。能の舞台に立つ人々が、胡坐では様にならないのではないか。それがシテやツレばかりではなく、ツツミやタイコの人々だけではなく、ウタイの人々だって、胡坐をかいている人は一人もいない。みんな正座である。日本の文化は正座なのか・・・?

 なんにせよ、私には正座ができない。この現実をしっかり受け止めなければならない。今後、能については、観劇、劇場にいくチャンスも多くなければ、ひたすら自宅でDVDを鑑賞することになろう。まぁ、それで我慢するところで、花もあるようだ。

 翁舞ひ松の花咲く素晴楽堂   把不住

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