「日蓮」監督: 中村登
監督・脚本: 中村登 1979年制作 萬屋錦之介 (出演), 田村高廣 (出演), 形式: DVD 時間: 143 分
No.4273★★★☆☆
夜早く床に就いたから、朝早く目が覚めてしまった。見るともなく枕元のタブレットを見ていると、日蓮という映画にたどり着いた。結構長い映画だが、これも何かの縁と、最初から最後まで、見通してしまった。
この手の伝記物は、真実そのものを伝えているとは限らず、むしろ脚色されたフィクション性の高いものだが、大衆から見た場合、その人物がそう見られているのだな、ということを理解する助けにはなる。
1978年、24歳の私は、一年間のインド、スリランカ滞在後に帰国した際、生家の菩提寺に和尚さんを訪ね、OSHOについて説明したことがある。その時、私はOSHOのことを、現代インドの日蓮みたいな人であります、と説明したことを思い出す。
スリランカにおいて、私は当時93歳の藤井日達上人の元で法華経を学んでいたから、ふとそのような説明が的確だと思ったのだろう。宗教も、仏教も、日蓮も、私にとっては未知な世界ではあったが、その教義というよりは、その人物像に惹かれていたのだ。ひとりの人間としての生きざまに心打たれていたことは確かなことである。
さて、今回、当時の一流の俳優陣や宗門、そして一流の配給会社で作られた伝記映画が、どれほどの真実を伝えているのか、判断はつかない。デフォルメされた人生は理解しやすいが、こまかいデティールは、差し引いて考えておかなければならない。
日蓮の立正安国論がどれほど成就しているのか。それにともなう、その宗門の歴史についても、問題なしとはしないだろう。この映画に続いて、宗門内部関連の動画が次々と登場し、正直、辟易してしまった。出発の原点が、私とはかなり違っているのだな、と、そのところは理解できた。
まもなく新元号が発表されるという。冗談だが、人気と揶揄されている「安」の一字を含む元号がもし発表されるとして、「安国」なんてことになったら、それこそ、日本全国大爆笑だな、と不謹慎ながら、思ってしまった。
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