「オン・ザ・ロード1972」<56>08/02 鹿児島汽船中
「オン・ザ・ロード1972」 80日間日本一周ヒッチハイクの旅
「時空間」創刊号 1972/11/20 時空間編集局 ガリ版ミニコミ 102p 目次 全日程
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れおんは、最近まで東京で働いており、遅れて九州ドッキングに参加した。だから、ある意味、これからが本格的な旅の始まりである。沖縄本島に一緒に滞在した後は、連絡のついていた島々などを歴訪することになる。
そのような準備のなかった私は、決して南の島々に肩入れすることなく、万遍に各地を回ろうと、そのまま九州まで戻ってきた。今思えば、もう少し余裕を持って、せっかくだから真夏の南の島々を訪問するのも良かったのだろうが、18才のヒッチハイカーには、まだその余裕がなかった。
その分、旅のあちこちで土産物などを買い入れ、いつの間にか、インド服に、貝のネックレスを首にかけ、次第に伸びて来たロングヘアーで、なんとなくヒッピー風に磨きがかかってきた気がした。
行きの汽船の中でもそうだったが、帰りの船中も、多くの沖縄人と観光客が混じった、一種独特の風情があった。おそらくオキナンチューだろう。荷物から取り出した、ジャミセンで、島唄を奏でだした。
大喝采を浴びるというわけでもなく、かと言って無視されるわけでもなく、邪魔にされるでもなく、その風景がごくごく自然にみんなの中に溶け込んでいた。外は暑い。真夏である。
強烈なオキナワ体験をずっしりと体に感じながら、心はやがて本州のカウンターカルチャーへと早っていた。
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