「オン・ザ・ロード1972」 <29>07/05 やさしさの夢(金沢)(3)
「オン・ザ・ロード1972」 80日間日本一周ヒッチハイクの旅
「時空間」創刊号 1972/11/20 時空間編集局 ガリ版ミニコミ 102p 全日程
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<29>1972/07/06 やさしさの夢(金沢)(3)
旅に出る前の私たちは、何の手本もない、まったくの手探り状態だった。大学にもいかない、就職もしない。ドロップアウトするのだ。で、それって何? コミューン? ライフスタイル? 何がなんだか分からない。またくの手探りだ。
思えば、時代としては、村上龍の「限りなく透明に近いブルー」で表現されたような時代だ。傍らに四畳半フォーク・ブームがあり、時代は、高度成長時代。日本列島改造などが叫ばれ始まった時代だ。
何がしたいのか? 何ができるのか? 間違っているのか? 新しいのか? 狂っているのか? 可笑しいか、失敗か、やっぱり引き返すか、どうすりゃいいんだ。
訳が分からないまま、ただただ疾走し始まった青春。何か手がかりが欲しい。何がどうなっているんだ。おい、こら、教えてくれ・・・・。ばかやろう、クソっ、チクショウ、えい、なんとかしなくちゃ。
滅茶苦茶な心境だったな。時に晴れ晴れしい日があり、時、もう死んでやれ、と思う。
やさしさの夢? この旅で、私の中の模索のひとつのモデルは、この集合体にあった。仙台の私たちのスペースは、まだ何の形も持っていなかった。どうすればいいのか、何をするために、こんなことをしているのか。
分からない、連続の、放浪の旅。
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