「オン・ザ・ロード1972」 <28>07/05 やさしさの夢(金沢)(2)
「オン・ザ・ロード1972」 80日間日本一周ヒッチハイクの旅
「時空間」創刊号 1972/11/20 時空間編集局 ガリ版ミニコミ 102p 全日程
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<28>1972/07/05 やさしさの夢(金沢)(2)
この80日間の旅の中で、私は3日間もこの「やさしさの夢」にいた。とても居やすかったのだ。喧嘩をするわけでもなく、食費費もみんなで分け合って、バッチ売りをしている人たちは羽振りが良かったので、食料を供給した。
他の連中は、ゴロゴロと転がってばかりいる奴もいたが、掃除をしたり、積極的に食事作りをしたりする子たちもいた。私は食事は上手に造れなかったので、ほうきをかけたり、食事のあとの食器洗いなどをした。
兼六園などに行ったような記憶もあるが、なんせ観光旅行でもなければ、神社仏閣を見て歩くわけでもない。ただただ、一番はこのような若者文化をつぶさに見ておきたいという目標だったので、この「コミューン」の中で人々をいろいろと観察していたのだ。
夜になると、また雑魚寝で7~8人、時には10人以上で部屋に寝っ転がるので、なかなか寝付けなかったが、寝付けない理由は他にもあった。
夜中になると、近くの街道を暴走族が走るのである。7月ともなると北陸の夏もそうとうに暑くなる。そのうっとうしさを晴らすかのように、毎晩、若者たちが爆音を響かせて、深夜の街道を疾走するのだ。
その暴走族と、このコミューンにたまっていたヒッピーたちとは、どこか共感するところがあったようで、暴走族がでると、寝ていた何人かは面白がって、外に出て行った。何をどうしたのかは、分からないが、街道で囃していただけだろう。私はあんまり暴走族は好きではなかったので、部屋でゴロゴロしている方を選んだ。
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