「京都人の密かな愉しみ」源孝志 他 <2>
「京都人の密かな愉しみ」 <2>
NHK「京都人の密かな愉しみ」制作班+源孝志 (監修) 2018/03 宝島社 単行本: 186ページ
★★★★★
あの番組、なんであんなに面白いのかなぁ。京都? うーん、それはあるだろう。知らないこともいっぱいあるが、知ったからどうなる、という部分も多い。文化? うーん、まぁ、それはそうだ。そこに生きた人間がいる。
フィクションとノンフィクションのオムニバスがうまいこと機能しているのだろう。生活がある。作られ過ぎないストーリーがある。出演者たちが、とても魅力的で、ついつい目を奪われてしまう。いいなぁ、と思う。
ストーリーの絡み具合も、なかなかいいなぁ。そして私が一番惹かれるのは、登場人物たちが、それぞれに「密かな」事情を抱えているということだ。キーワードでいうと、悲恋、かな。
悲しいストーリーが多い。悲しく美しい。苦しいけれど、救いもある。ストーリーに結論めいた終点はないけれど、こちらの想像力が、刺激される。
この番組、この本を読んだ限り、まだ見ていない部分がありそうだ。おそらく短いオムニバス分の小さなパートなのだが、やはり、見切ったという感じはしない。この本、まだ、もう一度くらい読みそうだな。
こんなにのめり込んだら、そのうち、きっと、激しく嫌いになって、飽きるかもしれない。飽きたら、飽きただな。それはそれでいいだろう。
うーん、うまく言えないな。敢えていうなら、私はこの番組に、きっと、恋しているんだろうな。
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