「禅的生活」玄侑 宗久<2>
「禅的生活」<2>
玄侑 宗久 (著) 2003/12 筑摩書房 新書: 237ページ
★★★★★
新図書館(から借りだした本)シリーズ10/10冊目。これで全部である。図書館の借り出し枠を最大限使い、新図書館の竣工にともなう新春のセレブレーションのつもりで借りてきた本たちだったが、その結果は、かなり痛いものだった。
「スティーブ・ジョブズ グラフィック伝記」 ケヴィン・リンチ ★★★★☆
「俳句、やめられません」 岸本 葉子 ★★★★☆
「俳句と歩く」 宇多喜代子 ★★★★★
「夏井いつきの季語道場」NHK俳句 夏井いつき ★★★★★
「一彫入魂 面打ち・仏像彫刻に挑戦! 」 塩飽 晴海 ★★★★☆
「能面入門」 金春信高他 ★★★★★
「世阿弥 風姿花伝」NHK「100分de名著」ブックス 土屋惠一郎 ★★★★★
「うちのお寺は臨済宗」 藤井 正雄 ★★★★★
「『臨済録』を読む」 有馬頼底 ★★★☆☆
「禅的生活」 玄侑 宗久 ★★★★★
10冊の中にレインボー評価が二冊あり、仮に★3が一冊あったとしても、充分な収獲だったじゃないか、と言えないこともない。しかし、その評価の動機がどうも不純なような気がしてくる。つまり、本そのものの出来というより、読み手としてのこちらの姿勢になにか、ふさわしくないものが生じている感じがする。そもそも当ブログは、読書ブログといいながらも、決して本を評価したり書評するために始まったわけではない。あらすじも書いていないし、★数も無手勝流の、勝手気ままな殴り書きである。むしろ、目の前のその本と対峙した時、自分の中に現れる心象をメモしつづけている、個的なモノローグというニュアンスが強い。
そして、今回は新春の、新装なった新図書館のセレブレーションとは言え、10冊も借りてきてしまったことをおおいに反省する。本に対峙する時の、こちらの姿勢がすこし杜撰過ぎるのではなかろうか。いくら無料でたくさん借りられるとは言っても、もうすこし丁寧に真摯に、一冊一冊向かうべきである。
いや、いままでもそうやってきたはずだ。そんなにいい加減ではない。そうたしかにそうだ。でも今回感じたのは、これまで以上に、今後は、もっと精選した一冊に、全面的に、トータルに向かう必要がある、ということであった。
この「禅的生活」も良い本である。以前に読んだ本であるが、もう一度読んでもいいかな、と借りてきた本であった。2003年に出た本であり、すでに2006年に読み終えた本であった。もうすでに12年以上以前のことである。この間には3・11体験が挟まっている。震災からすでに8年が経過しようとしている。おのずと読書も生活も、人生そのものも、変化を遂げ続けている。
なにかこの10冊を読んで感じた違和感を、なんとか今年一年のこのブログの在り様に、よい意味での反映をさせたいものだと思った。
新春の警策一喝ありがたし 把不住
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