「神と仏の明治維新」 古川順弘

「神と仏の明治維新」
古川 順弘 (著) 2018/10 洋泉社 新書: 207ページ
No.4283★★★★★
仏教伝来以来の神仏混交、伝来の仏達の権威を借りた本地垂迹、そして近世における神仏分離、廃仏毀釈。その経緯についての簡単な説明で、この本の大体の役目は果たされている。
それ以降は、明治維新前後からの具体例が列挙されている。約40の神社仏閣の実例を俯瞰的に見る事によって、いったい何が起きていたのか、改めて再認識させられる。
されど、と思う。そもそも宗教とは何のためにあるのか。国家維持のためにあるのか。治安のためにあるのか。
ひとりひとりの人間にとって、その精神性は、だれにも制限されるものであってはならない。仏を礼拝しようが、神に祈願しようが、そもそもは、個人の精神性に依拠されるべきである。
国家や、社会全体による個人圧迫はあってはならないが、明治維新のような革命時においては、とかく混乱がつきものである。
俯瞰的に見れば、さまざまな矛盾はあれど、ひとりの人間が同時に何十もの神社仏閣を信仰することなどありえない。個人レベルでは、どのような変遷があれど、それはそれ、本人の嗜好性のなせる技である。
されどあまりに形式化された、腐敗して、本質が失われてしまった伝統や風習などは、つねに革新されていかなければならない。
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