「青葉城の鬼」三隅研次監督
「青葉城の鬼」
三隅研次 (監督) 長谷川一夫 (出演), 1962年作品 販売元: 大映 形式: VHS モノクロ 時間: 101 分
No.4289★★★☆☆
山本周五郎原作「樅ノ木は残った」の映画化。NHK大河ドラマ「樅の木は残った」 総集編 (1970) とはまた別な面白さが満載である。この映画でようやくストーリーの概略を理解した。
原田甲斐はともかく、ようやく伊達兵部や伊達安芸の立場が分かってなるほど~、と納得できるようになった。とにかく伊達藩は外様である。いずれ取りつぶしというシナリオの中での「伊達騒動」謀略であった、と、物語は語っている。
誰を悪者にするのか。徳川を悪者にしたら、伊達も当然取りつぶしになる。結局、徳川と刺し違える形で、原田甲斐は、自らを悪者にして伊達藩を守った、のだ。ふむふむ。
となれば、明治維新まで続いてきて、その子孫である我々が、この仙台地方の繁栄の基礎をつくった伊達藩の恩恵に浴しているということになる。
はてさて、藩のため、お家のため、という封建時代の感覚は、私たちには分からない。家のため、会社のため、お国のため、・・・? それは本当なのか、と疑問符がいくつもつく。
日本人は「忠臣蔵」とか「義経」とか、こういうストーリーに弱いのかもしれない。だとすれば、これはこのまま鵜呑みにして、まずは山本周五郎の原作の小説を読んでみる必要があるのだろう。
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