「新訳 弓と禅」オイゲン・ヘリゲル
「新訳 弓と禅」付・「武士道的な弓道」講演録
オイゲン・ヘリゲル (著), 魚住 孝至 2015/12 (訳・解説) KADOKAWA/角川学芸出版 ビギナーズ 日本の思想 (角川ソフィア文庫) 文庫 237ページ
No.4276★★★★★
見事な一冊である。新訳であることがうれしい。ヘリゲルに弓を指導した阿波研造は石巻のひとであり、東北帝国大の弓道指導の中で、この書の出来事が起きたことに、改めて強いリアリティを持つ。
阿波研造は松島瑞巌寺にも縁があったようであり、このタイミングでこの書に触れる縁の深さに頭がさがる。
これこれ千回もこれ、とか、let it goとか表現されるところのこれitは、実は、無心のことであり、日本語以外の欧米語においては主語がないと伝わらないので、便宜的に通訳がitを挟んでいる可能性がある。
無心、なのである。
きわめて意味深い一冊である。再読、三読を要す。
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