「新装版 正法眼蔵に学ぶ」 講演:紀野一義<2>
<1>からつづく
「新装版 正法眼蔵に学ぶ」<2>
講演…紀野一義(真如会主幹・仏教学者・宗教家) 方丈堂出版 発売日: 2012/06(講演1980年) CD10枚組各60分 80頁の解説書付
★★★★★
当ブログ「迷の巻」、道元「正法眼蔵」から始まった。だいぶ離れた世界観でもあるようでもあるし、まったくそのまま同じようなものでもある、不思議な世界である。
なんせ1980年、今から40年近く前の講話である。ずいぶん古いんじゃないの。確かにそうだ。だけど、その古い講話がなんと2012年、この3・11震災後に再販されているのである。21世紀の今日、なお広く支持されているのである。
そして、もっと感動したのは、この講話録の中に、二度までもOSHO(バグワン・シュリ・ラジニーシ)を紹介しているのである。1980年。OSHOはまだまだ日本においてはマイナーだった。にも拘わらず、この方のアンテナの感度は高い。
第三講では、OSHO「草はひとりでに生える」(ふみくら書房)を紹介し、第十講では、OSHOの「Let Go!」という言葉を紹介している。当時58歳の名のある講話者が、あの危険者OSHOに触れることは、大変勇気のあることであっただろう。
この方の聴衆は、学生だけではなくて、いわゆるビジネスマンたちも混ざっているらしく、経営者とか、人の上に立つには、などの台詞があり、ちょっと気になる部分ではあるが、その怪訝な気持ちも、彼の愉快に真理を語るセンスにうっとりしてしまう。
この方、当時58歳にして、2歳の子どもの父親であることを告白している。はは~、私は58歳にして2歳の孫を抱いていた。さまざまな境遇があるものである。
このCDセット、私にとっては最初に大きな期待をしていなかっただけに、大きなプレゼントとなった。感謝。道元遠からず。道元もゾルバ・ザ・ブッダだ。
長いCDだっただけに、正直、居眠りしてしまい、ちょっと聞き逃したことがあった。最初から繰り返して聞き直すのは、今はやめておくが、いずれ再聴の機会に恵まれることを期待する。
南無帰依仏 南無帰依法 南無帰依僧
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