「表装を楽しむ」 掛軸、屏風をつくる 麻殖生素子 <2>
「表装を楽しむ」 掛軸、屏風をつくる <2>
麻殖生 素子 (著) 2002/12 日本放送出版協会 大型本 95ページ
★★★★★
今回のこのテーマ、なかなかズバリはないのか・・?とやや不満に思っていたが、ひょっとすると、今回のマイヒーローは、この方かもしれない。麻殖生素子と書いて、まいおもとこ、と読む。音感的にはわりとシンプル。
検索してみると、この方についての情報はあることはあるが、割と少ない。この動画もなんとも素敵。特に3・11直後と思われるこの感想がなんともいい。掛軸とか和装というより、もう全くのモダンアートと言っていいのかもしれない。
思えば、「表装生活」 思い出の書や写真を、自分で掛軸にしてみよう (2010/07 淡交社)もこの方の本だった。というか、主だった著書はこの二冊に限られているようだ。もっと出版されているなら、追っかけをしたいな、と思ったが、むしろ、本の冊数ではなく、そのセンスを追っかける、というほうに力を入れていきたい。
思えば、今回、表具や掛軸というキーワードで本を探してきたが、本当は「表装」という言葉がキモなのかもしれない。装丁とか、表具とかはいままで聞いてきた言葉であったが、表装は今回初めて気づいた言葉だ。昔からあった言葉使いなのか。それとも、最近できた言葉なのか。ひょっとすると誰かがリードしている世界なのか。例えば「断捨離」のように。
とにかくこの人の芸術は、霞んでいない。鮮やかである。品のないワビサビではなく、豪華であるが、シンプルさを忍ばせている、不思議な取り合わせである。その感覚がうまく伝統美にもシンクロしているので、和でも、洋でも、おそらく中でも、インテリアとしてはぴったりである。
いえいえどこかで見た気がするが、この方のアートはインテリアに留まらず、エクステリアにも延長しているようだ。このセンスの源はどこにあるのか。興味津々、というところ。この本もまた、最後の三冊の一冊に残るのは間違いなさそうだ。
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