「気がつくと机がぐちゃぐちゃになっているあなたへ」<20>
「気がつくと机がぐちゃぐちゃになっているあなたへ」 <20>
リズ・ダベンポ-ト/平石律子 2002/09 草思社 単行本 222p
★★★★★
わがビジネスの座右の書は三冊ある。ひとつはパソコン会計の本で、年一度の決算には欠かせない、そしてすぐに忘れてしまうノウハウ本である。この本がないと、決算が終わらない。
次の一冊は、仕事上の進化論の話である。すでに内容は古い。ためになるところはほとんどない。されど、この本がでた当時の熱意が忘れられない。そうだよなぁ、オレだって、やる気満々だった、と胸がキュンとなる。
そして、三冊目がこの本である。いや、この本こそトップにでてしかるべきビジネス上の座右の書であろう。内容など、もうわかり切っていて、読む必要などない。言われてみれば当たり前の内容なのである。だけど、私は、何か月かに一度、何年かに一度、こうやさしく背後から呼びかけられる。
「気がつくと机がぐちゃぐちゃになっているあなたへ」
これは当時の(2002年)草思社の編集部の勝利である。原題は「ORDER FROM CHAOS」である。この原題から、邦題を導き出す能力とユーモアとゆとりが、当時の草思社にはあった。
私は、このフレーズに呼び止められる。今回は一年半ぶりである。
「気がつくと机がぐちゃぐちゃになっているあなたへ」
そうなんです。気づいています。もう何回も気づいています。だけど、この数週間、この数か月、どうにもならないんです。片付かないんです。ギブアップ気味です。どうしてかなぁ。時々は片づけて、これでもだいぶ良くなったんです。だけど、あと、一歩、二歩のところで、時間切れになって、放置してしまうので、結局その上に、またたまってしまうんです。涙
ええい、もう、今回もまた、この本のもつエネルギーを活用し、援助してもらって、私は片づけるのである。あ、いや、片づけようかなぁ、と決意しかかるのである。ただ、実行が伴わない。挫折するのである。
理由はなんだろう。やることが多過ぎる。飽きてしまう。最終形態のイメージがない。もうどうでもいい段階になってる。決断力がない。未練がある。捨てられない。もともと雑然としているのが好きである。
断捨離とかいう言葉がある。おなじ方向性の解決策だとは思うが、私はこのリズ・ダベンポート女史に一票を投じる。断捨離なんて、禅語のような「喝」の入れ方をされるより、アメリカ女史の、あくまでやさしく、いいのよ、だめだったら、また私を読めばいいのよ、という、ヌメヌメとした、やさしさが、私は好きなのである。
ああ、たしなめられたい。叱ってもらいたい。そして、ダメな自分を憐れむ私自身が好きなのである。
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