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2018/07/11

「STAR WARS 人生に フォースは 必ヨーダ」ジェフ・スミス

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「STAR WARS 人生に フォースは 必ヨーダ」
ジェフ・スミス (著), 2017/09   講談社 単行本: 96ページ
No.4209★★★★☆


 なにか秘密の書いてある虎の巻や、難解な哲学書のような一冊を期待すると、完全に裏切られる。紐解いてみれば、手のひらにさえ書いてしまえるような数行のポエムが書いてあるだけである。あとは、各ページに、映画の名場面のイラストが描いてある。

 原題は、Everything I Need to Know I Learned From (a) Star Wars である。決して、日本語版のような親父ギャグは含まれていない。

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 されど、原文が、あまりにストレートにスターウィーズからの教訓を書き出してしまったために、遊びがない。表紙のマスター・ヨーダが救いとは言え、ちょっと窮屈感を与えるのも事実。成功したかどうかはともかく、この程度のユーモアも必ヨーダろう。

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 なんとなく、この映画から派生した教訓本が三冊揃ってしまったが、それぞれに確かに個性がある。類書を探していけば、山とありそうだ。当ブログとしてはどこまで追いかけるか疑問だが、一言でスターウォーズを説明せよ、と言われれば、この「人生にフォースは必ヨーダ」で決まりだろう。

 フォースのライトサイドを信奉する思想集団ジェダイ・オーダーの最長老が、マスター・ヨーダであってみれば、表紙に彼が来ることに必然性はある。

 されど、フォースのダークサイドを信奉する思想集団シス・オーダーのパルパティーン皇帝(ダース・シディアス)を、悪の根源として切り捨ててしまうことに、一抹の疑問は残る。

 親鸞聖人は「善人なおもて往生をとぐ、いわんや悪人をや」と仰せられ、さらに「一般には『悪人ですら往生できるなら善人はなおさら往生できる』と言われている日本。その影響力は計り知れない。

 勧善懲悪のスターウォーズだけでは、最終的には決着はつかないのである。少なくとも、当ブログにおいては。

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