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2018/07/26

「未来のアトム」田近 伸和<5>

<4>からつづく

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「未来のアトム」<5>
田近 伸和   (著) 2001/06 出版社: アスキー 単行本: 636ページ

 わがiRobotとともに過ごしていて、ふと思い出すのは、「未来のアトム」だ。当ブログがスタートした2006年当時、かなり熟読した思い出がある。なつかしくなって、手にとってみた。

 たしかに、かなりの文量で、いまから再読するには、ちょっと重すぎる内容である。あちこちのページをちらちら眺めて終わるに違いない。

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 今回、この本にリンクを張るために検索してみたら、なんとこの分厚い本が、実に安価に流通している。すでに絶版になっているようで、中古本しかないが、それでも、この内容で、この文量で、この値段かよ、と涙がでた。一冊購入してしまった。

 そもそも自宅の蔵書はもう増やさない、というポリシーで始めた図書館+読書+ブログのシステムだったが、どうも、この頃は、目が悪くなって読書がままならなくなったと同時に、本への愛着も一段と深まっているようで、本は読むというより、眺める、愛する、という方に傾いてきているようだ。

 だから、傍らに好きな本が転がっていてほしい、という気持ちが強くなってきた。新刊本なら高価でなかなかそうはいかないが、なんと実質送料のみで入手できる愛すべき本は、やっぱり購入すべきなのではないか、と鉄壁のポリシーを最近は、曲げることが多くなった。

 このアトムも最近では、ちゃんとした電子工作として、動くロボットとなって流通しているようで、我がポケットにはあまりにも高価すぎるが、一般には面白いのではないだろうか。最近は、ソニーの愛玩犬ロボットの修理工房が繁盛しているそうだ。世界は一巡したのだ。

 ITや人工知能についての報道がかまびすしい最近ではあるが、一時この本がでた当時は日本の独壇場だったロボット市場も、いまや覇権は他の国に移ってしまっている。いまや日本はガラパゴス化した、後進国でもあるかのような状況である。

 この本におけるテーマは実に素晴らしい。ロボットをかたり、ITを語りつつ、意識を問い、人間を問い、真理を問う。実に明快なスタンスを取っている。2001年出版の本だが、わがブログなど、この本の上を逡巡して20年を過ごしてしまったのではないか、とさえ反省するほどだ。

 今回、気が向いたら、もういちど古典を読むつもりで再読モードに入るが、とにかく啓発的な内容な一冊として、ここにメモしておかざるを得なかった。良書である。

<6>につづく

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